乃木坂のTOTOギャラリー・間で8日からスタートする、チリの建築家による企画展「スミルハン・ラディック展 BESTIARY:寓話集」のプレスカンファレンスへ。
スミルハン・ラディック(Smiljan Radić)氏は1965年、チリ・サンティアゴ生まれ。2001年に同国建築家協会35歳以下の最優秀国内建築家賞を受賞、2014年には「サーベンタイン・ギャラリー・パヴィリオン 2014」の設計者に選ばれた建築家。
スミルハン・ラディック(Smiljan Radić)氏は1965年、チリ・サンティアゴ生まれ。2001年に同国建築家協会35歳以下の最優秀国内建築家賞を受賞、2014年には「サーベンタイン・ギャラリー・パヴィリオン 2014」の設計者に選ばれた建築家。
ラディック氏がこちらの会場で展覧会を行なうのは、TOTO ギャラリー・間が創設25周年を記念して開催した2010年の「GLOBAL ENDS towards the beginning」以来、二度目。
世界5大陸7カ国から選ばれた7組9名の建築家の一人として出展した前回は2点の模型を出展(下の画)。ワイングラスを縦に積み上げてタワーに見立てたスタディ模型「フラジャイル」は、《サンティアゴ・アンテナ・タワー》のデザインに反映されている。
《サンティアゴ・アンテナ・タワー》は4F会場で縮尺模型を見ることができる(下の画)。
前述・ワイングラスによる「フラジャイル」は3Fに展示。
「ミーティング・ポイント」と「ランプの塔」(画面右奥および下の画)。
会場で見られる立体作品の約半数は、建築や構造物というよりコンテンポラリーアートのようだが、ラディック氏がこの6年間に手掛けた作品および進行中のプロジェクトに関連している(もしくはいつの日にかかたちを変えて実現すると思われる)。
下の画のオブジェ「卵に隠れた少年」(2011)は、妹島和世氏が総合ディレクターを務めた、2011年の第12回ヴェネチア・ビエンナーレ建築展で発表されたインスタレーションで、巨石をくりぬいたような作品「The Boy Hidden in a Fish」の"タマゴ"のようなもの。本展は、ラディック氏が「確信の瞬間」と言い表したさまざまなインスピレーションを凝縮したもの。
下の画のオブジェ「卵に隠れた少年」(2011)は、妹島和世氏が総合ディレクターを務めた、2011年の第12回ヴェネチア・ビエンナーレ建築展で発表されたインスタレーションで、巨石をくりぬいたような作品「The Boy Hidden in a Fish」の"タマゴ"のようなもの。本展は、ラディック氏が「確信の瞬間」と言い表したさまざまなインスピレーションを凝縮したもの。
本展タイトルの「BESTIARY:寓話集」とは、猛禽類の上半身と獅子の下半身をもつ「グリフォン」のような、空想上の怪物を集めて中世のヨーロッパで発行された『BESTIARY』になぞらえている。
「この『寓話集』は、私個人が収集した建築とアートを、再び構築して仕立てたものである」(『TOTO通信』2016年夏号65P スミルハン・ラディック氏の寄稿より、最後の一節を引用)。
「この『寓話集』は、私個人が収集した建築とアートを、再び構築して仕立てたものである」(『TOTO通信』2016年夏号65P スミルハン・ラディック氏の寄稿より、最後の一節を引用)。
キューピー人形とチーズのおろし金(がね)によるある種の見立て、「マイ・ファースト・タワー」。
上の画・手前「ビオビオ市民劇場」模型。
スペイン語訛りの英語を瞬時に逐次通訳するのは、海外建築家による講演会やプレカン時に登板が多い横田さん。
スペイン語訛りの英語を瞬時に逐次通訳するのは、海外建築家による講演会やプレカン時に登板が多い横田さん。
長辺側の壁一面を使った「ルッソ・パーク・プロジェクト」(2014、サンティアゴ)の展示。中央の台に全体がわかる縮尺模型あり。
クラシカルなファサードを持つ建物の上に、表現芸術の原点といえる円形の天幕を据えた《NAVE ーーパフォーミング・アーツ・ホール》の模型(内部空間が確認できるようにファサード1面が着脱された状態)。
前述の"確信の瞬間"を得たサーカスのテントのイメージが、中庭に展示された大判の写真。本展フライヤーのビジュアルでもある。
ラディック氏が"確信の瞬間"を書き留めた手帳。4F会場にたくさん吊り下げられ、ページを繰って閲覧可。
2010年「GLOBAL ENDS」にも出展された、ル・コツビュジエへのオマージュでもある「直角の詩に捧ぐ家」のスタディと、2014年の《サーペンタイン・ギャラリー・パヴィリオン》のドローイング。
3F会場にもあった「ビオビオ市民劇場」模型の一部。
夏の日差しを遮るのはフェルト生地の赤いカーテン。作品名「家での死」は、高さ3メートルほどのチャペルの模型(上の画・右手前、下の画の右手前)。
できるかどうかその時点ではわからずに手を動かして作ったというドーナッツ状のコンセプト模型「わがままな大男の城」は、後にイギリス・ロンドンで実現。
2014年《サーペンタイン・ギャラリー・パヴィリオン》模型。壁に吊り下げられたのは、白い紙テープを幾重にも貼って立体化した、同作品のスタディ模型。
「シー・ハウス(SHE House)」は工業製品化されてグローバル展開する予定とのこと。
4F会場の奥のスクリーンでは、広島で撮影された「オレンジノイズ」と、「寓話集」とタイトルされた2作品をループ上映(上映時間は25分と23分|共に撮影不可)。
なお、前掲『TOTO通信』掲載の出展作家寄稿によれば、本展で見られる模型あるいはオブジェは、ラディック氏のほかに建築家アレハンドロ・リュエール氏が共同制作者としてクレジットされており、一部は2013年に母国チリで開催された「イラストレーションズ」に出展されたもの。
TOTOギャラリー・間「スミルハン・ラディック展 BESTIARY:寓話集」は9月10日まで。休館は月曜・祝日、夏期休暇8月6日(土)~8月15日(月)。開廊は11-18時、入場無料。
TOTOギャラリー・間
www.toto.co.jp/gallerma/
4F会場の奥のスクリーンでは、広島で撮影された「オレンジノイズ」と、「寓話集」とタイトルされた2作品をループ上映(上映時間は25分と23分|共に撮影不可)。
なお、前掲『TOTO通信』掲載の出展作家寄稿によれば、本展で見られる模型あるいはオブジェは、ラディック氏のほかに建築家アレハンドロ・リュエール氏が共同制作者としてクレジットされており、一部は2013年に母国チリで開催された「イラストレーションズ」に出展されたもの。
TOTOギャラリー・間「スミルハン・ラディック展 BESTIARY:寓話集」は9月10日まで。休館は月曜・祝日、夏期休暇8月6日(土)~8月15日(月)。開廊は11-18時、入場無料。
TOTOギャラリー・間
www.toto.co.jp/gallerma/
+飲食のメモ。
乃木坂駅から、乃木神社方面へ。鳥居を越した先にある乃木會館1Fの[メゾンブランシュ]は、メニューはさほど多くないが、ランチやカフェに気軽に使える(但し、ラストオーダーが17時と早く、土日祝と水曜休みなので注意)。初夏は屋根付きデッキのオープンテラス席も良い。
左の画はランチ終了後にオーダーした軽食メニューのホットサンドとアールグレーのアイスティー。
アングルに工夫のない平々凡々な撮れ具合ですが、おいしゅうございました。ごちそうさまでした。
※[メゾンブランシュ]としての公式ページなし
乃木坂駅から、乃木神社方面へ。鳥居を越した先にある乃木會館1Fの[メゾンブランシュ]は、メニューはさほど多くないが、ランチやカフェに気軽に使える(但し、ラストオーダーが17時と早く、土日祝と水曜休みなので注意)。初夏は屋根付きデッキのオープンテラス席も良い。
左の画はランチ終了後にオーダーした軽食メニューのホットサンドとアールグレーのアイスティー。
アングルに工夫のない平々凡々な撮れ具合ですが、おいしゅうございました。ごちそうさまでした。
※[メゾンブランシュ]としての公式ページなし