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第1回SACLAB 建築デザイン展「360°住宅解剖展」@三協アルミ首都圏ショールーム

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西新宿にある三協アルミ首都圏ショールームにて、『第1回SACLAB 建築デザイン展「360°住宅解剖展」』が開催されている。出展は建築家の納谷新(なや あらた)氏。
同展タイトルに冠されている"SACLAB"とは、Sankyo Alumi Creative Laboratoryの略で、通称サクラボ。三協アルミが「建築家と共に新しい住空間を考えるプロジェクトとして2013年春にスタートとしている。本展では、クリエイターの一人である納谷氏が設計し、神奈川県内に昨年竣工した自邸《360°》の模型や関連資料を展示し、これからの郊外住宅のありかたについて考察する(企画:株式会社TRUNK

納谷新氏は兄の学氏と共に1993年に納谷建築設計事務所を設立、兄弟で所長、副所長を務める。納谷新氏ひとりでの個展は今回が初めて。
あいさつ文と共に添えられているのが、土地も何も決まっていないうちに納谷氏が描いたという最初のスケッチ。素描からもわかるように、この時点で「建てるなら傾斜地がいいと思っていた」と納谷氏。
自邸《360°》の模型。敷地は山の中腹。南に面した庭より先は、模型でも再現されている通りの高さがある擁壁。陽当たりは抜群。1階の屋根の上は芝を張り、デッキ空間も部屋の延長としてとらえている。
上の画・模型の左隅、芝生の庭の隅に"植えられて"いるのも新氏の作品で、会場内に実物も展示されている樹木型フェンス「momi(モミ)」。これは"新たな敷地境界"をコンセプトに開発されたもので、前述SACLABの商品化第一弾。「S.ボーダー」シリーズとして昨年6月より三協アルミから発売中(2014年5月30日発信 同社リリース。納谷氏は自邸では洗濯物干し場として使っている。
1階はグランドラインから900mm掘り下げている。リビングのソファに座ると、半地下に篭るようになり、立ち上がると視界が開け、庭むこうの見渡しが素晴らしいとのこと。プライバシーも適度に守られる。
会場では、自邸の中二階も再現されている。天井高1.35mの畳敷きの小空間で洗濯物を畳んだり、客間となることも。
《360°》の設計には、寺田尚樹、藤森泰司、岡安 泉、安東陽子の各氏も参画、作品を提供している。1/1体験型展示の空間では、納谷氏も出席して収録された座談会の映像も流れる。
寺田尚樹氏インターオフィスデザイン本部取締役本部長)は表札をデザイン。
藤森泰司氏藤森泰司アトリエは階段を。
岡安 泉氏岡安泉照明設計事務所は照明の一部をオリジナルで製作。
安東陽子氏(安東陽子デザイン)はリビングのカーテンを。

場内には敷地を探している頃から竣工、現在に到る足掛け5年の年表も掲示されているので、工事全体の流れと、各氏が関与した時期もわかるようになっている。「自邸ということもあって、時間がかかり過ぎました。事務所で受ける仕事はこんな悠長なことをしていられません。もっと迅速です(笑)」と納谷新氏。
会場内には、SACLABの一環として、安東氏と三協アルミが共同開発し、前述「S.ボーダー」シリーズとして今年8月に発表した樹脂製室内引き戸パネルAMiSから、雨のしずくをイメージした「しずく」と、川のせせらぎをイメージした「ながれ」の実物展示も(同社ニュースリリース
その前に展示されているのが、前述の樹木型フェンス「momi(モミ)」。なお、異なる形状の「kaede(カエデ)」もあり。
自邸の洗濯物干場を"再現"。掛けられているトートバッグとTシャツは本展のために用意したもの。Tシャツには《360°》の平面図がプリントされている。

第1回SACLAB 建築デザイン展「360°住宅解剖展」』は三協アルミ首都圏ショールームにて12月1日まで開催(水曜休館)。開館は10時から17時。入場無料。
なお、11月20日の夜には「360°みんなで語り、つくる家(仮)」と題して納谷新氏が登壇する「トークイベント」も開催される(無料、要予約)

SACLAB 公式サイト
www.saclab.jp/




+飲食のメモ。
三協立山(株)および三協アルミ社の本社があるのは富山県。富山といえば、鱒寿司。駅弁の定番、絶品です。
会期初日の夜、納谷新氏をはじめとする関係者を招いてのオープニングパーティに供され、大人気。
快く撮らせてくださった社員の方々の笑顔から、富山への大いなる愛を感じました。
とっても美味しゅうございました。ごちそうさまでした。

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